ピーエスの取り組み - 過ぎたるは及ばざるに劣る

コラーゲン造血

その67.健康の基本「エッセンシャル・トライアングル」

生理学博士 久間英一郎

今回は、筆者が考える健康の基本について書きます。
石原結實先生の言葉を借りるまでもなく、人は「キレイな血液が体をサラサラと流れている限りは病気は発生しないし、冷えもない」。逆に言うと、「血液が汚れたため血流が悪くなった(つまり冷えた)所に病気が発生する」のです。 ですから、健康の基本は、まずキレイな血液を造ることから始めなければなりません。

では、キレイな血液を造るためには、血液は何から造られるのか?またどこで造られるのかを把握する必要があります。これまでに何度も述べてきました様に、「血液は紛れもなく食物から造られ、その造血の舞台が腸だ」ということです。 ですから腸を浄化すること、即ち腸内細菌のバランスを適正に保つことが不可欠になります。そのため、食事面では、肉・牛乳・白砂糖・加工食品などを減らし、玄米・野菜・海藻・発酵食品などを増やすことが大切です。 生活面では、適度な運動、体を温める、笑い、感謝感動のある生活を心掛けることが大切です。今日の状況では、サプリを上手に利用することも有効です。 次に、いい血液(赤血球)を造るためには、前回も書きましたが、葉緑素(クロロフィル)が不可欠です。図1の通り、血色素(ヘモグロビン)と葉緑素は、それぞれの構造がよく似ています。違うのは核の中心がMg(マグネシウム)かFe(鉄)かの違いだけです。 ですから野菜の葉緑素をしっかり摂ると、腸の粘膜でMgが葉緑素の骨格からはずれて、そこにFeが飛び込むと赤血球ができ上るという仕組みになっていますので、それだけ葉緑素は造血には不可欠な存在なのです。葉緑素が〝緑の血液〟といわれる所似です。 腸内浄化と葉緑素によって、キレイな血液ができると、次はこれを全身に運ぶことが課題になります。
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ヒトの末端組織の毛細血管は、直接細胞まで届いていません。コラーゲンという橋を渡って届くしかなく、(また、全ての細胞はコラーゲンによって繋がってい るため)このコラーゲンの善し悪しが細胞の善し悪しを左右することから、コラーゲンを絶えず若々しい状態に維持することが絶対的に必要なことがご理解いた だけると思います。(図2参照) 以上まとめますと、「腸内浄化と野菜の葉緑素でキレイな血液を造り、それを細胞まで届けるコラーゲン橋を美しく」これが筆者の考える健康の基本、「エッセ ンシャル・トライアングル」です。 この達成の近道が日本の伝統食なのです。
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