ピーエスの取り組み - 過ぎたるは及ばざるに劣る

コラーゲン

その26. 骨を強くする食(下) 「納豆・野菜・小魚・運動・・・」

生理学博士 久間英一郎

予想していた事とはいえ、前回、牛乳を要注意食としていた件につき、実に多くの反論・質問をいただきました。改めて「牛乳神話」の根深さを思い知ったところです。この件につきましては、最後に参考文献を書きました(※)ので、ご参考にしてください。

さて、今回は、"骨を強くする食"について書きます。

最初に皆様に想像していただきたい事があります。動物の中で、見事な骨格をもち、脚が長く、かっこいい馬やキリンは何を食べているのでしょうか?そ う、草や木の芽(すなわち植物)です。このことは、草や木の芽や、野菜・海藻・穀物等を加えた植物には、骨をつくるのに重要なカルシウムが多く含まれてい ることを教えています。しかもそれは、牛乳カルシウムよりはるかに良質なのです。

私は、骨の強化、関節痛の改善のための食生活について、多くの相談を受けておりますが、その時はいつも次のようにアドバイスしています。

まず、①納豆・豆腐等の大豆製品②小松菜・ほうれん草等の青野菜(青汁)、根野菜類③ひじき・コンブ・ワカメ等の海藻④ゴマ・イモ・豆⑤味噌・醤油・梅干・酢等の発酵食品及びキノコ類⑥小魚⑦五分づき米か玄米(雑穀米)⑧コラーゲン(ゼラチン)を積極的に摂ること。そして、⑨よく噛む⑩運動・散歩・日光浴(ほどほどに)⑪便秘をしないように気をつける⑫充分な睡眠を心がけること。

特に納豆は、骨対策食の中心です。大豆に含まれているビタミン・ミネラル(カルシウム)・タンパク質の他、女性ホルモンに似た構造を持つイソフラボンは、骨粗鬆症の予防と改善に極めて有効です。女性ホルモンは、骨の代謝に大きく関与しますので、閉経後には特に有効です。

また、納豆に含まれるビタミンK2も骨の強化に不可欠です。"納豆博士"と 呼ばれる倉敷芸術化学大学教授・須見洋行博士によると、「骨折を起こした老人患者は、明らかに血中ビタミンK(特に微生物由来のK2)の濃度が低い」そう です。博士は結論として「腸内細菌の働きが弱いお年寄りから公害食品まみれの若者、そして特に女性の場合は、日頃からビタミンK2食としての納豆を摂取す る必要がある」と指摘しています。

先にあげました食のほとんどは、カルシウムや良質の脂肪・タンパク質・ビタミン・食物繊維等を含み、ほとんどが味噌汁の具になりますので、まとめて摂ることができるもの魅力です。

魚は、頭から尾っぽまで全部食べられるように小魚がよく、コラーゲンはカルシウムや他のミネラル・タンパク質を骨に接着するために不可欠ですので、小魚を丸ごと食べられない方は補助食品で摂ることも有力な方法です。

運動も重要です。宇宙飛行士が地球に戻ってくると、すぐには立てないことでもわかるように、重力をかけないと骨は丈夫にならないのです。だからといって決して無理されませんように。

日光浴ができない方には、切干大根(カルシウムが多い)や干し椎茸がおすすめ。日光で合成されるビタミンDもまた、骨の強化に役立ちます。

以上を参考にして丈夫な骨や関節をつくっていただき、一生現役、人の世話にならず、かっこよく天寿をまっとうしたいものです。

※牛乳についての参考文献
「牛乳には危険がいっぱい?」フランク・オスキー著(東洋経済)/「伝統食の復権」島田彰夫著(東洋経済)/「自然流育児のすすめ」真弓定夫著(地湧社)/「牛乳神話完全崩壊」外山利通著(メタモル出版)
前の記事 コラム一覧へ戻る 次の記事
トップ