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伝統食

その107.コロナ禍を伝統食(和食)復権のテコとせよ!③ 日本人のコロナ感染者・死者が少ない理由Xは「米」だ!

生理学博士 久間英一郎

 前回は、「コロナ禍を伝統食復権のテコとせよ!」第2弾として遺伝子組み換え小麦によるグルテンタンパクの変質が腸管粘膜(バリア―)を傷つけ、セリアック病他の病気を引き起こすばかりかコロナリスクを高めることを書きました。
 他方、米はどうなのか?について書いてみたいと思っていた所、月刊『綜合医学』誌上で元会長渡邊昌先生が、「日本の新型コロナ(covid - 19)感染者・死者が少ない理由」と題して米とコロナの関係についての素晴らしい寄稿がありましたのでご紹介致します。
 先生は、まずG20に参加する主要19ヶ国総人口45億人(世界人口の58%)を対象として百万人当りの感染者数とコメ消費量との相関を表に示します。図1
 コメ消費量が高い国ほど感染者数が低くなるという見事な負(逆)の相関が確認されます。つまり「コメ食う民族はコロナ肺炎が少ないのです」。
 この理由の一つに、先生は、腸管免疫や口腔・咽頭の免疫に関係する免疫グロブリンIgA(上皮の分泌成分と結合してs - IgA(分泌型IgA))に注目します。
 「TTCの山本哲郎らは各種アレルギー患者(スギ花粉症、通年性鼻炎、アトピー性皮膚炎、喘息)では健常者に比べてs - IgAが有意に低いこと、さらにs - IgA低値のスギ花粉症患者はインフルエンザワクチン接種の有無にかかわらず健常者に比べて有意にインフルエンザ感染率が高いことを発見していた」ことから先生は、IgA及びs - IgAに関して人種による差があるかどうか調べたところ、IgA欠損者の比率は、アメリカは223~1000人に1人。中国は2600~5300に1人。日本は14840~18500に1人という驚くべき数字だったという。
 これを見ると、確かにIgA欠損者と新型コロナウイルスの爆発的感染は相関していることがわかります。
 「そうするとコメとの関係はどうかと気になる。コメ摂取量とIgA欠損症頻度の関係をみるとなんとこの場合も逆相関の関係を示したのである。」図2
 以上の結果から、先生は「マクロ的に考えて(日本人のコロナ感染者・死者が少なり理由の)ファクターXはコメ食だといい切ってよいと思われる」と指摘しています。
 この場合のコメ食とは、米単独というより、ミソ・醤油・納豆・漬物等の発酵食品も含めた伝統食と理解すべきと筆者は考えています。と同時に現代人、特に若い人の米離れ=感染増加を大いに危惧しています。図3
 先生はさらに腸内細菌と自然免疫についても論じていますが、これらは次回以降に書きたいと思います。
 瑞穂の国はダテではない、日本人にはやはり米ですね。

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