ピーエスの取り組み - 過ぎたるは及ばざるに劣る

牛乳

その97.牛乳信仰止めませんか?㊤ 大人編 牛乳は予防にならないどころか 骨粗鬆症を助長する

生理学博士 久間英一郎

 牛乳の問題点につきましては、これまで何度も当誌上や講演会等で申し上げてきましたが、一向に改善の兆しの見えない国の借金1000兆、国民の医療費43兆(毎年1兆円増加)の現実を見る時、再度書くことにしました。
 最大のポイントは「牛乳=カルシウム=骨」の呪縛にあります。確かに牛乳には多量のカルシウムが含まれ、それが骨の重要な成分であることは周知の通りですが、牛乳が骨の健康に役立つかというと全く逆で、むしろ骨を弱体化させ飲めば飲むほど骨粗鬆症を助長させてしまうのです。
 理由の一つは、ミネラルのアンバランスです。ミネラルは単に摂りさえすればよいのではなく、正しいバランスを保つことで機能するのです。人体のカルシウム:マグネシウムの比率は2:1ですが、牛乳の両者の比率は何と10:1とまことにアンバランスなのです。アンバランスを体に入れ続けると体がアンバランスになるのは当たり前です。
 杏林予防医学研究所所長の山田豊文博士は言う。「カルシウムは『脱灰』と『再石灰化』によって必要量が骨から血液中に溶け出し、再び骨に戻るという仕組みで体のさまざまな機能を維持しています。これをコントロールするのがマグネシウムです。ですからマグネシウムが不足すると、カルシウムが増え過ぎて、血管内や臓器の細胞内など骨以外の場所に居座り、骨はスカスカに。これが『異所性石灰化』。牛乳が健康を害する大きな要因の一つです。」
 次に「乳糖不耐症」の問題。哺乳動物には離乳期があって離乳期を過ぎると乳糖を分解するラクターゼの分泌が急激に低下します。これが自然の節理です。この節理に逆らって牛乳を飲むと下痢したりしてカルシウム等のミネラルが排泄されやすくなるのです。
 筆者が注目しているのが北欧や米国人達の例です。この人達は、乳糖不耐症ではなく(下痢しない)、世界で一番乳製品を摂っているのですが、それにもかかわらず、骨粗鬆症や骨折が非常に多いことが欧米の有名大学や研究機関から発表されていることです。
 この事実は、「牛乳は骨粗鬆症の予防にならないばかりかむしろ助長する」、「日本人が牛乳を飲むことは欧米人より被害が拡大する可能性が高い」ことを示唆しているように思えます。
 このためアメリカでは1998年から「骨粗鬆症の予防に牛乳を」というCMがメディアから消えたそうです。日本も5年遅れで追随しているようです。もう国もわかっているのでしょう。知らぬは国民だけにならないようにしたいものです。
 次に乳脂肪の問題。牛乳は飽和脂肪酸であるため、バター、ラードでもおわかりの通り常温で固まり易いのです。牛の体温は40℃前後と言われ、ヒトの体温より数度高いため、それを体温の低いヒトの体内に入れると、血中で固まり易くなり、そのため心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化等のリスクを上げることになります。
 最後に乳タンパク、カゼインに代表される乳タンパク質は、端的に言って腸内フローラを悪玉菌優勢にし、腸を腐敗させ、血液を汚すのです。汚れた血液が体内に回るとどうなるかは想像に難くないでしょう。その代表がガンとアレルギーです。
 腸の汚れ、血液の汚れが蔓延する中、何とか生き延びようとして正常細胞が変化したのがガンなのです。
 「牛乳は牛の赤ちゃんにとって(ヒトにとってではない)最高の飲み物」「離乳期を過ぎても乳を飲む哺乳動物はいない」。この二つの節理をかみしめ、もうここらで「牛乳信仰」を止めませんか?トランス脂肪酸(マーガリン他)も一緒に止めるとかなりの医療費の削減に繋がることは明白です。

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