ガン
その91.膵臓ガン危機からの 脱出養生記
生理学博士 久間英一郎
今回は、恥ずかしながらも筆者自身が今年、膵臓ガンの危機に直面した際、どう対応してどう切り抜けたか、その養生記を書いてみたいと思います。
平成26・27・28年の健診では、膵臓ガンの腫瘍マーカーであるCA19-9はそれぞれ47・46・52と正常値(37)より少し高かったのですが、個人差もあるだろうとのことで、要経過観察となっておりました。
ところが、今年2月の健診では何と523(正常値の約15倍)にはね上がっていました。そこで顧問ドクターに相談し、周辺データを検査した所、SPan-1抗原の値も161(正常の5倍)と高い数字が出ました。
顧問ドクターは、別の場所で「申し上げにくいことですが、膵臓ガンの可能性が高い。精密検査を受けてください」とのこと。これが3月17日のことです。
「膵臓ガンは一番治り難いガンだな、そういえば父親も同じ年齢の時に胃ガンを切ったな。神は最も難しい課題を与え賜うたか!」等々、心は乱れ、天を仰いだのですが、勿論そんな暇はありません。その日から自分にできる最大限の養生が始まりました。
筆者の名誉のために書きますが、これまでも食と健康には注意を払わなかったわけでは決してありませんが、生来の酒好き、睡眠不足、長年のストレス等々が加齢と共に顕在化したのかも知れません。
そこで養生はどうしたか?基本テーマは「腸内浄化と代謝能力の向上」です。つまりは、いい血液(細胞)を造り、病んだ細胞と素早く入れ替えるだけのこと。そのために、腸内フローラのより一層の改善と、新鮮なビタミン・ミネラル・食物繊維それに酵素をしっかり摂取して代謝効率を上げることが主要課題となります。
具体的に話しますと、朝はこれまで通り、玄米の粉と無臭ニンニクとコラーゲンをお湯に溶いたドリンク。
昼は、これまでは近くの和食(待ち時間なしできわめて便利)でしたが、これを玄米レストランに変更。
夜は、これまで同様さまざまな料理をいただくのですが、「まず野菜から始めよ!」、緑黄色・淡黄色野菜を問わず、生野菜・火を通した野菜を問わず、まず野菜や海藻から沢山いただきました。ドレッシングは少しだけ。能登で入手した竹塩を適量ふりかけて...。油で揚げたものや肉類は少なく、牛乳・乳製品はなし。魚が中心で卵は少し。納豆・キムチ・ミソ汁などの発酵食品は積極的に。ビールは飲んでも1杯まで。
サプリとしては、乳酸菌・酵母共棲培養エキスを約80cc/日。高分子コラーゲン商品を20g/日。桑葉・大麦青汁を5g/日。さとうきびから抽出した珪素を数滴。さらに黒豆茶・三年番茶を交互に。
食以外では、重金属の害を増やさないために歯の詰め物をセラミックに取り替え。できるだけエレベーターを利用せずに階段を使い筋肉の強化を図る。入浴後は風呂掃除。壁の水分のふきとりまでしっかりして発汗を促す。(入浴前と後では約1kg減ります)
概ね以上の養生を行なって4月28日の精密検査を受けました。その結果(5/12判明)、CA19-9は62まで下がり、MRIによる検査も「少し膨れが見られるもガンは認められない」とのドクターの診断でした。
ガンの腫瘍が見つからなかったとはいえ、62はまだ正常より少し高いので現在も引き続き養生を続けている所です。
この養生のお陰で体重が4~5kg減りました。上が170、下が100を超えることもあった血圧が今やすっかり下がりました。
正しい食養生に対し、身体が正しく反応してくれたことに心より感謝しております。今回の件は、「今あることに感謝し、もっとしっかり勉強し、広く社会のお役に立て!」との神の激励と受け止めて今後共精進して参りたいと思っております。