ピーエスの取り組み - 過ぎたるは及ばざるに劣る

その他コラーゲン

その77.「コラーゲンは、肥満・糖尿病を 悪化させることはない!」 むしろ改善させる

生理学博士 久間英一郎

 読者の皆様の健康相談にのっていますと「コラーゲンは動物の皮等を原料としているので、肥満や糖尿病によくないのでは?」との質問を受ける時があります。今回はこの件について書きます。
 結論から申し上げますと、コラーゲンは肥満や糖尿病を悪化させることはないばかりか、改善に役立ち、さらには肥満や糖尿病によって引き起こされた合併症を和らげることにも役立つのです。
 なぜなら、コラーゲンは脂肪ではありません。タンパク質なのです。そして動物が単細胞から多細胞に進化する際に絶対的に不可欠な成分だった訳で、60兆にのぼる私達の細胞すべてを上手に繋ぎながら優しく守ってくれている成分だからです。つまりコラーゲンは、卵の白身が黄身を守っているように、生まれながらにして細胞を守るように運命づけられているからです。
 具体例で示しましょう。ここに2型(過食、運動不足等による)糖尿病患者に3ヶ月に渡りコラーゲンを摂取してもらい、血糖値やHbA1c等を調べた研究があります。

 実験は、2型糖尿病患者100名をランダムにコラーゲン摂取群(朝と夕に6.5g、1日13g)50名と、コントロール(プラセボ摂取)群50名に分け、さらに健常者50名にもコントロール群同様にプラセボを3ヶ月間摂取させて、コラーゲン摂取が糖尿病の症状にどのような影響を及ぼすか観察しています。

 図1、図2はそれぞれ空腹時血糖及びHbA1cの摂取前、1.5ヶ月後及び3ヶ月後の値を示したものです。健常者(コントロール)群では変化が見られなかったものの、糖尿病患者(コントロール)群では有意な増加が見られ、糖尿病患者(コラーゲン)群では、1.5ヶ月後及び3ヵ月後と有意な減少が見られています。また、インシュリン感受性(働き具合)においても有意な改善が見られており、コラーゲン摂取が糖尿病の症状を改善させる可能性を示唆しています。
 また、この研究ではコラーゲン摂取群で、中性脂肪や総コレステロール、LDL等の脂質に関しても有意な減少が観察され、さらには糖代謝の改善も示唆されています。

 次に、医学博士、中井進昭先生による実験を紹介しますと、P社製豚皮コラーゲン20g(コラーゲン配合10g)を朝夕に分けて10名(閉経前、閉経後5名)に2ヶ月間摂取させて、骨量、体脂肪量、筋肉量等を測定した結果が図3です。

 骨量が上がり、体脂肪量が下がり、逆に筋肉量が上がっています。最初の実験と同様の結果となっています。
 以上から、コラーゲン摂取は、肥満や糖尿病を悪化させることはなく、むしろ改善に役立つことが期待されるのです。
 さらには、肥満、糖尿病、動脈硬化等の症状を進行させないことが骨折のリスクを高める骨質の悪化の予防につながるのです。
 この点は、これからの皆様の健康長寿にとって、非常に重要ですので、また稿を改めます。

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